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グリロイドはドレッシングに使用可能な食品添加物

ドレッシングには、製品そのものにとろみを付与(増粘)したり、固形物を安定(懸濁・分散安定)させたり、サラダなどへの絡み良くする為に多糖類(糊料)がよく配合されています。その糊料として使用して良いものは日本農林規格(JAS規格)で5種類と決められており、グリロイドもそのうちの1つです。よく使われる糊料としてはキサンタンガムがあり、少量でとろみ(粘度)をつけることができる利点がありますが、入れすぎると糸を曳く様なねばり気がでてしまうといった難点もあります。一方グリロイドは、添加量に関わらず糸を曳く様なねばり気もなく澱粉に似た自然なとろみが特徴です。

 

乳化安定効果  ~グリロイドは乳化型ドレッシングに最適~

乳化とは、水と油の様に互いに溶けあわない液体同士が、一方の液体が微滴状に小さくなってもう一方の液体に分散する事を言います。食品中に最も多くみられる乳化系は、油が微滴状になって水に分散する水中油滴型のタイプで、マヨネーズやドレッシングはこのタイプになります。

水と油は強い力で混ぜ合わせたり、乳化機を使用したりすれば乳化します。しかし、物理的に水と油を乳化しただけでは、たちまちもとの水と油に分離してしまいます。分離を防ぐためには、乳化剤(界面活性剤)や安定剤による助けが必要になります。

そこで、安定剤としてグリロイドが活躍します。グリロイドは基礎物性の乳化安定のページでもご紹介しましたが、乳化粒子を細かくする効果があります。これはキサンタンガムには見られない効果です。この細かくした粒子に保護膜をつくるので粒子同士がくっつきにくくなり、粒子が巨大化して乳化が壊れてしまう事を制御する力があります。

付着性向上効果 ~コク付けにもグリロイド~

グリロイドはキサンタンガムと同等の粘度で比べると、付着性が良好です。付着性が高い事で、グリロイドを使用したドレッシングは具材に良く絡むだけでなく、口に入れた時に舌の上に接触する時間も長くなるので味の厚み=コクとして感じる事もできます。繰り返しにはなりますが、グリロイドは糸を曳くような粘り気も無く自然な食感である点も美味しさの決め手になります。ただ、保形性を保つことは少し苦手なので、保形性が必要な場合はキサンタンガムを一緒に使うのがおすすめです。

※グリロイド®3Sは冷水溶解型タマリンドシードガムです。

このようにグリロイドはキサンタンガムとは違った特徴があり、乳化安定効果、付着性の向上、コク味向上などの効果があり、ドレッシングにおすすめです。また「耐酸性」「耐塩性」「pH耐性」など各種耐性があるので物性も安定します。

 

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