グリロイド、キサンタンガム、グァーガムの溶液をpH3.8に調整し、90℃で加熱し、耐酸性を比較すると、耐酸性がないグァーガムは加熱時間が長いほど粘度が低下し、耐酸性がありません。一方で、耐酸性があるキサンタンガムは酸性下で2時間加熱しても粘度がほとんど低下しません。グリロイドはキサンタンガムと同様に2時間加熱しても粘度がほとんど低下せず、耐酸性があることがわかります。したがって、製造工程中の長時間加熱にも耐えることができます。
グリロイドは幅広いpHで粘度が変わらず安定です。キサンタンガムとグァーガムと比較すると、耐酸性のないグァーガムは耐酸性がないので、酸性下で粘度が低下します。キサンタンガムは、耐酸性はありますが、自身の電荷の反発で粘度を出している部分もあるので、酸性下で電荷が変化することで粘度が低下してしまいます。グリロイドはpHを変えても粘度が変わらないので、製造工程中にpHが変わる場合や、商品によってpHを変える場合にも同じ粘度で使用することが可能です。
食塩(NaCl)を溶かした溶液に各多糖類を添加し、加熱して溶解したときの粘度を測定しました。グリロイド、キサンタンガム、グァーガムは食塩が溶解した溶液でも変わらず溶解し、粘度を発揮します。これは、例えば食品では、醤油や食塩など他原料を混ぜたところにグリロイドを添加しても問題なく粘度を発揮することができ、化粧品ではミネラルを含む原料を混ぜたところにグリロイドを添加しても問題なく粘度を発揮することができます。
グリロイド、キサンタンガムの溶液を-20℃で18時間冷凍保存した後に25℃で6時間保存して解凍することを1回とカウントし、それを3回繰り返して、冷凍解凍耐性をみると、どちらも冷凍解凍を繰り返しても粘度が変わらず安定しています。したがって、冷凍食品などに使用しても変わらず安定した物性にすることが可能です。
このようにグリロイドは各種耐性に優れるので、様々なアプリケーションに使いやすいです。様々なアプリケーションでの効果についてはグリロイドの使用例のページをご覧ください。